先日、年内の締めくくりのような記事を書きましたが、京都の記録はできれば年内のうちに終わらせたいなと思いまして...。
二つ前の記事に続いて、京都の民族楽器コイズミさんの訪問記録です。
今回は、新たにお迎えしてきた楽器についてご紹介します!!
あまり買ってこなかった...つもりですが、やや長い記事になってしまうかもしれません...。
お店では、あれもこれも...!と止めどなくなっていた私に、店長さん「郵送もできます〜」と優しい京都弁で追い討ちをかけて下さいました(笑)
楽器たちの情報については、お店の方が後から本当にご丁寧に教えてくださいましたので、そちらをもとにご紹介していきます。
ゴビチャン(エクタール)
バングラデシュや東インドのバウル(吟遊詩人)で使われる楽器とのこと。
真ん中の銀色の細い針金(見えますでしょうか?)の部分を弾木、両側の細い木の部分をおさえることによって音が「ウワンウワン」とうねります。
その場所や押さえ方によっても、音色が大きく変化します。
また、上部の黒いレバーを回すと音の高さが変化します。
ハーモニーパイプ
元々一つ持っていて、追加で欲しいなと思っていた楽器。
長くて軽いプラスチック素材のパイプで、片手で持って振り回すと和音が鳴り響きます。
最近この楽器では遊んでいなかったのですが、回転速度が速いと高い音、遅くなると低い音が出て、一つのコードの根音と第五音がよく鳴り、もう少し頑張ると第3音が出現するという調子だったように記憶しています。
いずれにしてもこの楽器を鳴らすためには広くて安全な場所を確保する必要があります。
カリンバ
お馴染みカリンバ。
私自身はココナッツの実でできたものと木製のものをすでに持っていたのですが、こちらは形や絵柄が綺麗で学生たちも喜ぶかなと。
ドレミの音階が作られたものになります。
カシシ
カシシ、って可愛い名前ですよね!
アフリカや南米で使われる籐編みとひょうたん底のシェーカー。
ブルキナファソ製。
「ブルキナファソ製?!」となり、調べてみましたら西アフリカの国の名前だそう。
初耳です。日本からどうやって行くんだろう...。
この楽器のおかげで、また新たな地域に出会いました。
余談ですが、夏にホーニマン博物館に行った時にも、この「カシシ」を買ってきていました↓。
写真左下です。
こちらも「ブルキナファソ製」のものなのかは確認できず、わかりません。
一つのものと二つ連なったものと、また違った音色です。
そして、普通に振るだけでなく、逆さまにして振ると裏拍になる...!というのを店頭で店長さんに実演していただき、「これは!すごい!欲しい!」となったのでした(笑)
モーニップ
ベトナム製。
店員さんが玉の部分の裏側の面を口のすぐ横に当てて細い棒の部分を叩き、口の動きや開け方をさまざまに変えることによって見事にさまざまな音色を作り出していて感激しました。
届いてから少し真似してみたのですが、まだまだ修行が足りておらず...。
チャンボイ(ホーチミンリボルバー)
ベトナム製。
打楽器の「ラチェット」ととても似た構造。
過去にラチェットは回す向きを誤って壊してしまったことがあり、今また二つほど持っていますが、大事に使っています。
この「チャンボイ」はおもちゃのようにとても小さくて木も細くてラチェットよりもずっと繊細な感じがするので、ますます大切に扱わないと...。
鳥水笛
ペルー製。
色もデザインも可愛い!
吹くところと別の穴からお水を入れて吹いてみると、「ピュリュリュリュリュ」と優しく可愛らしい鳥の鳴き声がします。
人形カタカタ
インドネシア製。
楽器名の「人形カタカタ」は、お店の方で命名とのこと。
木の軸の部分を両手で捻ると「カタカタカタ...」と元気に鳴ります。
まるで赤ちゃん向けのおもちゃのようです。
タンザニアホイッスル(マサイホイッスル)
タンザニア製。
マサイ族が吹いている笛、とのことです。
音色など諸々これから確認してみます。
スライドホイッスル(木製&アルミ製)
↑こちらは木製。
↑こちらはアルミ製。
どちらもベトナム製。
ウィレムスの音楽教育では馴染み深い「スライドホイッスル」ですが、こんなにミニマムな可愛いタイプがあるとは知らず...!
レジ横にたくさん置いてありました。
材質の違いゆえに音色も違うので、この聴き比べクイズをしてみても楽しそうです。
スプーンズ(スプーンカスタ)
ベトナム製。
アイリッシュで使われる楽器だそうです。
お店で鳴らし方も教えていただきました!
その時は私でも少し鳴らすことができたのですが、帰ってきて一人で鳴らして見ようとすると奏法や音色など「あれ、こんなんだったかな...?」となっています。
もう少し修行が必要そうです...!
ハッピーアニマル
お店の方いわく、「インドネシアが有名ですが、当店のものはベトナム製です。伝統楽器ではないと思います。」とのこと。
店員さん同士では「ハッピーおじさん」と呼んでいらっしゃいました(笑)
何だか可愛らしい見た目。
首のくびれている部分を上下に動かすとピーピー鳴ります。
サンバホイッスル
こちらは「日本製」って書いてありますね。
楽器の正式名称は「アピート」というそうです。
サンバの笛の音の高低を表現できる笛です。
私にとってサンバといえば「藝大サンバ」の印象が強く、藝祭の時には藝大サンバ部の皆さんが音頭を取ってそこにいるみんなを巻き込んで派手に踊り楽しんだ思い出が蘇ります。
あの思わず巻き込まれてしまうグルーヴ感と熱気、懐かしいです!
マジックホイッスル
お馴染みの楽器メーカーSuzuki製。
吹くだけで口笛のように自在に音の高低を操ることができるというもので、お店でも演奏動画を見せていただいて買ってみたのですが...、まず音を出すのが結構難しいです。
まだ難航しています。
カエル棒
ベトナム製。
この写真では見えにくいのですが、カエルと棒との間に透明の細い糸が繋がっていて、この糸が巻きつけられた棒の先の部分を捻ることによって「ギコギコ」とカエルの鳴き声さながらの音色が出ます。
すでにこれと同じ原理で音が出る楽器を持っているのですが、そちらだとこのカエルの形の部分が筒状だったので...音だけ聴いてもらって「何の鳴き声でしょう?」ってクイズするのにはそちらの方が適しているかもしれませんが、このカエルさんの見た目のものも...可愛いですよね...?それで、つい...(笑)
お店の方からは「日本にも蝉笛として似たものがありますよ!」と教えていただき、調べてみると民芸品のようでAmazonから購入できました!
以前、他大学で行われた音あそびのワークショップに参加した際に、来場者の方でこの民芸品を持参なさっていた方がいたことを思い出しました。
フレームドラム
エジプト製、ヤギ皮。中東などでよく使われる太鼓、とのこと、
古楽などで登場する場合もあるそうです。
お店で何気なくトントンと叩いてみると、とっても良い音!
「これ、良い音ですね!」と店長さんにお話しすると、「これ今日調子良いですよ〜」と。
気温や湿度によって、音色が変わるそうで...。
たまたま入荷したてだったようで、サイズ等複数の中から選ぶことができました。
鳴らしてみると、どれも「良い音」とは感じられるもののそれぞれに個性があり選び出すのは難しいので、この旅の記念に店長さんに選んでいただくことにしました!
店長さんは全ての楽器を鳴らして比べて、「これは〇〇な感じの音だな〜」などと仰り、「自分ならこれかな」というものを選出してくださいました。
旅の良い記念になりました!
ちなみに、この楽器の裏側を見てみると...、
こんなふうに外枠にヤギ皮が縫いつけられています。
ちなみに、この楽器を購入した直後に参加した同楽器店でのワークショップで素敵な先生が、この楽器を例に紹介して「こういうのはお店にあって買える時に買った方が良いですよ。次に行ったときに同じものがあるとは限らない(というよりない場合のほうが多い)し、あったとしてもものすごく高額になっている場合が多いから」と教えてくださいました。
また、店長さんと同様に「今日みたいな天気の日はこの楽器は調子良く良い音が鳴るけれど、湿度の高い日には楽器メーカーが模倣して作ったプラスチック製のものを使うので、いつも二つセットで持ち歩く」とも仰っていました。
私もプラスチック製のものはすでに所有していたので、日によって使い分けることを意識したいと思います!
ということで、民族楽器コイズミさんで選んできた楽器たちを一挙ご紹介しました。
小さな空間に世界が詰まっており、音楽を通じて世界の広さに出会えるような、本当に素敵なお店でした。
しかし、今になって、「あれも買ってくれば良かったな...」と心残りに思っている楽器がすでにいくつかあります。
いずれまた、必ず行きたいです...!